私道の現地調査に必要なもの |
私道の現地調査は重要です。役所調査の前に現地を確認するケースもありますが、最終的には役所調査の後にも現地を確認する必要があります。法務局や役所等で調査した内容と現地の状況に違いがあるケースもあります。私道調査は、『権利関係』 『役所調査』 『現地調査』をした後、総合的な判断をします。 |
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【必要なもの】
○調査資料 (登記事項証明書・公図・測量図・位置指定図・水道や上下水管の配管図等)
○カメラ (デジカメ・・たくさん撮って後で整理するため、フィルムだと無駄が多い)
○メジャー (道路幅員や調査対象の宅地の間口を測る。位置指定の場合、奥行も測る。)
○方位磁針(方位を測るため) |
私道の現地調査 |
【目視で確認すること】 |
○私道に、軟弱地盤による地盤沈下、亀裂、ゆがみ、凹凸などの有無を確認 |
○私道の入口付近・・私道所有者が設置した看板等の有無を確認 |
○調査対象となる宅地と私道との境・・境界を示す境界石、プレート、鋲の有無を確認 |
○調査対象となる宅地の向かい側の区画・・私道との境界を示すものの有無を確認 |
○公道と接する私道部分の角にすみ切りがある場合・・物や車両等の障害物の確認 |
○車両・バイク・自転車等の駐車、鉢植え・電柱・支線などの通行に障害となる物の確認 |
○道路側溝は雨水が流れる状態か?ゴミや土で埋まっていないか?確認 |
○全体的な雰囲気 |
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【メジャーで計測する部分】 |
○私道の幅員(数箇所)(位置指定道路で行き止まりの場合は全長) |
○調査対象となる宅地があれば、その宅地の間口(道路と面する部分) |
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【カメラで撮影する場所】 |
○すみ切り ○道路にある看板 ○道路部分数ヵ所 ○調査対象地付近の境界石など ○道路上にある障害物 ○道路側溝 ○マンホールの蓋 ○電柱・支柱 電線 ○ゴミ置き場 |
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【方位を測る場所】 |
調査対象地(宅地)及び調査対象の私道の方位が確認できれば良し。 |
現地調査に関するメモ |
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道路の端や道路中心ライン上に境界石やプレート、鋲などの目印が無く、道路境界が明確でない場合は、後のトラブルや紛争のリスクもあります。調査対象の宅地がある場合、両隣の区画・向かい側の区画・斜め向かい側の区画についても、私道との境界が示されているか確認するべきです。 |
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○ |
『セットバックが必要な私道の場合、セットバックが実施されてるか?』新しい家なのにセットバックをしていない場合、工事完了後に元に戻した可能性があります。将来的にも4Mを確保することは難しい道路であると判断できます。 |
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○ |
道路にひび割れや凸凹がある場合、軟弱地盤である可能性があります。私道が全体的に沈んでるケースは地盤沈下の可能性があります。軟弱地盤の場合、建物は基礎があり沈みにくいですが、道路は沈みます。そのような私道は定期的な補修を要します。 |
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○ |
電柱及び支柱の移設は簡単ではありません。調査対象地(宅地・区画)の前に電柱や支柱がある場合、それを隣地の前面に移設するには隣地の承諾が必要となります。電柱・支柱は車や人の出入りに邪魔なため、誰もが嫌がります。また、敷地内の移設と道路敷地内の移設では費用負担に差があります。 |
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○ |
舗装に道路掘削の跡がある場合、その位置の区画は埋設管を直した可能性あります。 |
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現地の幅員はメジャーで計ること。地積測量図と違うケースもあります。 |
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位置指定道路の部分に門扉や生垣、屋根付きカーポートがあるケースもあります。 |
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位置指定道路の一番奥の区画が位置指定道路に接していないケースもあります。 |
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